石窯を造ってみる

かまぼこ型石窯の築造 その1
図面を書き上げ、材の確認をしたいと思い、早速、近所のホームセンターへ行ってみた。
あっさりと期待は裏切られ・・・、と言うより、案の定と言うべきだろうと思うけれど、耐火煉瓦は置いていない。
その他の材についても探してみたが、鉄板や耐熱ガラスも案の定、置いていない。
あるのは、その他の材ばかり・・・

そこで、車で30分程ほどのところにある、少し大きめのホームセンターまで足を伸ばしてみたところ、ここには耐火煉瓦は置いてあったが、JIS品ではなくて「フランス耐火レンガ」なるものであった。しかも、あるのは並形のみで、半 マスの製品は置いていない。
耐熱温度は1100℃とあり、SK32と比べてやや低いのだが石窯での温度には問題ない。
サイズは220×105×60mmとSK32より一回り小さく、かつ縦横の長さの比率が異なり、これは、縦置きと横置きを組み合わせて使用する際には、うまく収まらないことになるので、加工が必要になるなど、ちょっと厄介だ。ちなみに、重量は2.4kgと、SK32より1.1kgほど  と、3割以上も軽くて、これはちょっと嬉しい。
しかし、だからと言って価格は安くはなく、ネットでみたSK32とほとんど変わらない。重量比でも体積比でも高くつくことになる。自分で運べば、運賃分だけが安くなるの だけがメリット。
もちろん、8,000円ほどの節約になるので、これは大きなメリットに違いは無い。
色は黄色と焦げ茶の二種。かなり色むらが多く、ちゃんと焼けているの?と言う感じである。

オーストラリア製のレンガもあったが、残念ながら耐火レンガは無かった。今から20年近くも前のこと、仕事でオーストラリアへ行き、家具工場や衛生陶器工場、階段を専門に作る工場、トラスを専門に作る工場やらガラス工場、材木の加工工場など、一週間に渡って見学して回ったが、その中のひとつにレンガ工場もあった。
そのときは、オーストラリアからレンガなんか運んで、どうやって採算が取れるんだと思っていたのだが、今は、普通に使う建材の一つとなってしまっているのだから、何だか愉快だ。
 
結局、図面を作り直すことにした。確実に手に入る耐火レンガがこれしか無いし、運賃分だけでも節約出来るのは大きい。何しろ、総予算は20,000円しか無いのだから。
まあ、全ての図面を書き直す必要は無い。実際に作成する「S-5D3」だけで良い。・・・と、思いつつ、3割も軽くなるのなら、「M-5D」でも可搬型の範囲に入ってくるのではないかと
思ったりもしてしまう。
いずれにしろ、可搬型の架台を先に作らなければ作業は始められないが、もう少し迷いを 楽しむことにしようと思う。
ちなみに、書き直した図面は「SF-5D3」と「MF-5D」となり、最終図面は「SF-5D3改」と なった。改は、可動式とするために「芋積み」を「長手積み」に変更したものである。
この場合の耐火レンガの本数は67本で、総重量は161kg程で、大人3人分以下。
私の軽自動車に積んでも、私と含めて4人分。定員重量内で収まってくれるではないか。
 
そういえば、今年の春に壊れて処分したトースターのガラス、耐熱ガラスなのかどうかは分からないが、あれを残しておけば良かったなと、ちょっと後悔。

ちなみに、どちらのホームセンターにも鉄板は置いていないとのこと。まあ、鉄板が必要になるのは一番の最後、最悪の場合は木で作り、焦げたとしても発火することはないだろうから、それで間に合わせることも可能だろうとは思っている。
 
ジョイフルホンダで売られている耐火煉瓦も確認してみた。値段は168円と安いのだが、どうやら中国製らしい。
サイズは230×114×65、3.5kgであり、SK32と同じなのだが、 なんと、1000℃以上で使用するなと説明書きがある。まあ、高炉や陶芸で使用する訳ではないので構わないが、これって、なんだかな・・・
手持ちのSK32と比べてみると、手触りが違う。肌理がまったく違っているのだ。 SK32はきれいな肌理であるが、ジョイフルホンダの耐火レンガは穴が多く、撫でるとかなりザラッと手に引っかかるのだ。 これを使用するのはやめておこうと思う。ジョイフルホンダは遠いし、
3.5kg×67本=235kgを自分の軽自動車に積むのは抵抗がある。これだけで大人4人分で、私の分は重量オーバーになってしまう。値段の安さには十二分に魅力なのだが・・・
ちなみに、先のホームセンターで売られていた「フランス耐火レンガ」とは 見た目が近いというか、色も含めてほぼ同じ様に見える。 もちろん、サイズと重量は全く異なっているのだが。
結局、軽さの魅力に負けてしまった。石窯のサイズを「S」から「M」、いや「L」に替えることも 視野に入れつつ、「フランス耐火レンガ」に決定したい、いや、しよう。してもいいかも・・・
この軽さが、蓄熱性能の悪さに繋がらないことを祈りつつ・・・。

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