石窯を造ってみる

ドーム型石窯の検討
ドーム型石窯の利点と欠点 (私のイメージする利点と欠点であり、一般的な考えの紹介ではないので、悪しからず)

利点としては、熱の滞留(閉じ込め)が大きく、炎が天井を舐める様に流れるために熱の均等配分が図られそう。また、パラボラアンテナから連想する様に輻射熱を効率的に利用できそう。さらに、何と言っても外観(見た目)が格好良い。
外観というのは、私にとっては何かを作ろうと思うときの大きな動機・要素となる。
焚口(出し入れ口)が相対的に小さくなり、これは熱の滞留にとって有効だと思われる。

欠点としては、先ず第一に作るのが難い。これは、家庭で使用するために造ろうという思いに対してハードルを一気に引き上げてしまう。さらに、これもホームユースでは致命的と思われるほど、サイズが大きくなってしまう。
材の使用量と加工に要する手間、加工によって生じるロス部分を考えるとドーム型の採用には二の足を踏んでしまう。
サイズの大きなドームの場合、当然のこととして中央部の天井が高くなってしまう。言うまでもないが、輻射熱の利用に関しては天井は低ければ低いほど良いのだから。
もっとも、天井を低くしすぎるとガス化が十分に行われずに良好な燃焼がなされなくなるのではないかと思われる。
設計するに際しては、ドームのアール(曲線)をどうするかで、さまざまな図面が描けてしまう。ネットでドーム型の石窯の画像をいくつか見てみたが、実際に様様な曲線を描いている。比較的小さな窯でも、かなり強いカーブを描いているものもあるが、これは天井が高すぎて輻射熱の利用効率が悪すぎるのではないかと心配をしてしまう。
もっとも、深いカーブの方が強度的に優れているということもあるのかも知れないし・・・。
もしかしたら、ドーム型の熱滞留性能が天井の高さすぎによる輻射熱利用効率の悪さを補ってなお、余りあるものなのかも知れないが、今の私には知る由も無い。(「多分、窯の大きさによる蓄熱量がその欠点を補っているのだろう」と、密かに思ってはいるのだが・・・。)

いずれにしろ、私の今回の実験・実証窯にはドーム型は採用しない。
なるべくコンパクトにし、ロスは極力避けて使い切るのは、私のものづくりの全ての方針であるのだから。
ちなみに、シンプルな箱型(天井がフラットなもの)も採用しない。それは、上記で示した通り、燃焼と輻射熱のバランスが全く取れないと思うからである。
それらの折衷案としては、かまぼこ型天井にならざるを得ないと思うので、かまぼこ天井型石窯を計画する。
 
ドーム型石窯図面

 
この「ドーム型石窯」の図面については内径450mm、600mm 、900mmの三種を描いてみたが、900mmは馬鹿馬鹿しいほど大きいので、ここでは省力する。
元元が小型の石窯を造ることを目的にしており、大きいサイズの図面は小型化のための途上であるとの位置付けである。
燃焼効率を考えて、煙道を焚口の天井部分に設置設置してある。設置は難しくはない。

今回はドーム型採用しないが、まあ比較のためにと思って描いてみたが、描くのですら 大変なので、特に小型の場合は加工の多さに音を上げるのは目に見えている。
なお、図面は検討用にレイヤーを 全てオンにしている。 見難い様ですが、慣れれば全体像(関連)が見えて、分かり易いのです。

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